
「楽器本体は手放してしまったのですが、マウスピースだけが手元に残っていて。世界的な名門ブランドのものなので、価値がわかる方に橋渡しをしてもらえればと思い、足を運びました」と、丁寧な物腰のお客様が難波の店舗へご相談にいらしてくださいました。小さなポーチから取り出されたのは、ずっしりとした重量感と気品ある輝きを放つ、チューバ奏者憧れの逸品でした。今回拝見したのは、ドイツの老舗金管楽器メーカー、ミラフォン(Miraphone)社のチューバ用マウスピース『TU23(型番C4)』のシルバープレート仕上げです。ミラフォンはチューバ製作において世界最高峰の技術を誇るメーカーであり、そのマウスピースもまた、計算され尽くしたボアとカップの形状によって、オーケストラや吹奏楽を支える豊潤な低音を生み出します。特にこのTU23は、コントロールのしやすさと深く重厚な響きを両立しており、初心者からプロ奏者まで幅広く愛用される、市場でも非常に需要の高いロングセラーモデルです。査定において私が最も注視したのは、リム(唇が当たる部分)の滑らかさと、シャンク(楽器に差し込む先端部分)の真円度です。マウスピースは非常にデリケートな道具であり、落としたりぶつけたりしてシャンクがわずかでも歪んでしまうと、楽器との気密性が損なわれ、本来の響きが失われてしまいます。今回のお品物は、銀メッキ特有のわずかな変色は見られたものの、リムに傷一つなく、シャンクのコンディションも完璧でした。マウスピース単体での価値を最大限に尊重し、演奏道具としての「精度の高さ」を評価の軸に据え、最高額での買取を実現いたしました。金管楽器のアクセサリー類をお持ちの方によくお伝えしているのが、銀メッキの「黒ずみ」への対処についてです。長期間放置して黒くなってしまうと「汚いから売れないのでは」と心配される方が多いのですが、実は無理に市販の強力な研磨剤で磨きすぎるのは禁物です。メッキが薄くなり、かえって価値を下げてしまうことがあるからです。また、シャンク先端の「へこみ」は査定に大きく響くため、保管時は必ず専用のポーチやケースに入れることを推奨しています。そのままの状態で大切に扱われていれば、私たちはその価値を正当に見極めることができます。提示した金額に、お客様は「小物一点でもここまで丁寧に見てもらえると思わなかった。ミラフォンの価値をわかってくれて嬉しい」と、晴れやかな表情でご快諾くださいました。難波という多様な音楽文化が交差する街で、私たちは大型の楽器だけでなく、マウスピース一つに込められた奏者のこだわりやブランドの歴史を大切に査定しています。もし皆様の引き出しに、かつて愛用していたマウスピースやリガチャーなどの小物が眠っていましたら、ぜひ一度その価値を確かめにいらしてください。専門知識を持ったスタッフが、最高額を目指して誠実に鑑定させていただきます。

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